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総帥Diary - 徒然なるままに -

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「千里眼とニュアージュ」読了 

千里眼とニュアージュ(上)千里眼とニュアージュ 下
ここのところ忙しくてなかなか読む時間が無かったのですが、ようやく「千里眼とニュアージュ」を読み終わりました。相変わらずネタバレ満載でアホみたいに長文なので注意を。
タイトルが示すように、今作はいよいよ美由紀と恵梨香が出会う事になります。前作「千里眼 トランス・オブ・ウォー」では、美由紀の両親の交通事故が原因で恵梨香の両親が死亡した、という過去の因縁について描かれました。

その事で罪の意識に苛まれた美由紀は、湘南の実家を恵梨香に譲ったり、彼女のカウンセリング費用を負担したりと、出来る限りの誠意を尽くしましたが、恵梨香が美由紀に良い感情を持っていない事は想像に難くなく、それだけに今作は重い話になる事が予想されます。

さて本編の話に入りますが、時事ネタに敏感な松岡節は今回も健在で、今作では「ニート」と「Livedoor」が主な柱になっています。物語は、ベンチャーから急成長したIT金融企業ジンバテック株式会社が福祉プロジェクトの一環で設立した「萩原県」の住人達が、夜な夜な悪夢にうなされるシーンから始まります。

この萩原県は特別行政地帯として日本に誕生した「48番目の県」として世間に認知されており、およそ800万人の「ニート」達が生活しています。彼らには無償で住居が提供され、おまけに生活費まで供与されています。まさにニート天国。

特別行政地帯はもともと国の発案でしたが、その維持には膨大なコストが必要であり、その財源確保には消費税25%が必要との試算が出ていました。そんなアホな話に国民が賛同するわけもなく、お蔵入りしそうになっていたところに手を挙げたのがジンバテック社の陣場輝義社長です。モデルはどうみても最近有罪判決を受けたばかりのホリエモンです、本当にあり(ry

福祉プロジェクトに儲けが出る可能性はほぼ皆無なのに、何故陣場がこの企画に乗ったのか?。何かしら裏があるのは間違いないわけで、ここに我らが岬美由紀と一ノ瀬恵梨香がどう関わっていくのか、それが本作最大の見所となります。

その恵梨香ですが、「蒼い瞳のニュアージュ」最後で臨床心理士の資格を返上し、湘南の家を売却した後、民間カウンセラーを開業したものの上手くいかず結局萩原県の住人となっていました。この辺の流れは、マジシャンシリーズの沙希と似通ってますね。ひとまず最初の作品では前向きに生きていこうとするエピローグでハッピーエンドだったのに、その後登場すると結局落ちぶれてネガティブまっしぐらなわけですから(;´Д`)。

萩原県で形ばかりの心理相談員をしていた恵梨香のもとを訪れたのが、冒頭で悪夢に悩まされていた住人の一人である戸内利佳子です。彼女は恵梨香が臨床心理士で無い事を知ると、美由紀を紹介して欲しいと詰め寄ります。恵梨香は内心辟易としながらも利佳子を美由紀の勤める病院まで送りその場を去ります。

美由紀は利佳子を診断した際に、自分を紹介した心理相談員の話を聞きますが、この時点ではそれが恵梨香だった事に気付きません。その後美由紀は、メフィスト・コンサルティング・グループ企業であるクローネンバーグ・エンタープライズ社の人間から届いたメッセージにより、東京タワーで大立ち回りを演じる羽目になります。

この際クローネンバーグはダビデが役員を務める会社である事が判明します。ダビデは美由紀に何らかの協力依頼をしていたようなんですが、美由紀がそれを固辞し続けた為、東京タワー外周部に精巧な赤ん坊の人形を置く事で強引に美由紀を引っ張りだしたというわけです。

この騒動で美由紀がこの人形を下に落としてしまった事で、それを間近で見ていた見学客数名がショックで病院に入院する羽目になり、そのケアに訪れた美由紀は既にカウンセリングが行われていた現場に鉢合います。これが恵梨香でした。

両親を事故で失って以来恵梨香と会う事が無かった美由紀は、ここで一気に辛い現実に向き合う事になります。美由紀を憎みながら、美由紀のようになりたいと考えるようになった恵梨香の二律背反と、美由紀に追いつけない無力感が招く彼女の自殺願望。このシーンは読んでいても非常に辛いところです。

美由紀は金銭的な面でしか恵梨香に誠意を見せる事が出来ず、その後直接会って謝意を伝える事は出来ませんでした。面会を恵梨香が拒否していた側面はあるものの、恵梨香との対面は美由紀にとってもどこか避けていた部分があった筈です。その後日々に忙殺される中で、恵梨香への贖罪は終わったように考えていた美由紀は厳しい現実を一気にぶつけられたわけです。美由紀と恵梨香の邂逅は物別れに終わりました。

一方その頃財務大臣の前にダビデが現れ、ジンバテック社が萩原県を隠れ蓑に密かに進行中の事業について仄めかし、その莫大な収益を国が独占するというプランを提案してきました。成功報酬は純利益の5%という条件付き。萩原県の損をカバー出来るだけの事業ですからとんでもない規模の利益です。胡散臭いものを感じつつ財務大臣はそれを総理に伝える事を約束します。

ちなみにこのシーンでダビデにより語られた財政破綻による日本の競売と世界各国による分割統治のシナリオはなかなか興味深いというか結構洒落になってない感じがしました。先を予見する松岡作品だけに全く有り得ない話と一笑に付す事も出来ないですねぇ。

美由紀と別れ萩原県の自宅に戻った恵梨香は播山貞夫という男と出会います。彼は高名な発掘家でしたが、それらが捏造だった事が発覚し落ちぶれた結果萩原県の住人となっていました。この遺跡発掘の捏造も実際に発生した事件でしたよね。

この播山という男は日々自殺騒ぎを繰り返しており、その対応に困り果てた警察から相談を持ちかけられたのが恵梨香だったわけです。当初乗り気で無かった恵梨香ですが、自分と同じく自殺願望を持つこの男の心理に関心を持ちカウンセリングを申し出ます。そしてカウンセリングに必要な資料を閲覧する為日本臨床心理士会を訪れた恵梨香は、美由紀と勘違いしたダビデの部下により拉致されてしまいます。

その後目が覚めた恵梨香は何故か幕末の宿場町に居ました。といっても本当にタイムトラベルしたわけでは無く、これはダビデの指揮で忠実に再現された擬似環境でした。ダビデがこの宿場町を作った狙いは、陣場社長が進行中の事業と関係しています。

陣場の事業とは何と徳川埋蔵金発掘だったのです。陣場は徳川慶喜御用金御朱印書を入手しており、その記述に従い密かに発掘作業を進めていました。当然陣場は文化財保護法を無視して大判小判を全部独占するつもりであり、ダビデが財務大臣に提案していたのはこの埋蔵金を国が接収する話だったわけです。

陣場は千葉県にゴルフ場建設を進めており、ダビデはそこが埋蔵金発掘拠点だと睨んでいました。その拠点のどこに埋蔵金が埋められているのかを分析する為、当時埋蔵金が埋められた環境に近い土地を選び、そこに徳川埋蔵金が埋められた幕末の町並みを再現していました。この辺はまさにメフィストクォリティ。

何故陣場がメフィストを向こうにここまで張り合う事が出来るのか?。実はもともと陣場はメフィストのクライアントでした。彼はメフィストの指示に従い、会社を一気に急成長させる事に成功しました。またその過程でメフィストの手法を徹底的に学び才覚を現した事でメフィストの想像を超える人物に成長していったのです。そして多額の謝礼金を完済して陣場はメフィストから独立しました。

その後メフィストが陣場の事業に介入しようとしても、彼はそれを先読みして防ぎ続けています。メフィストにとって陣場は優秀な生徒であり、最大のライバルになってしまったわけです。当然陣場はメフィストが作ったこの擬似環境にも気付いており、早速裏で繋がりを持つ広域暴力団の構成員を送り込んできました。その騒ぎに恵梨香は巻き込まれてしまいます。

その頃美由紀は同僚の臨床心理士達と共に萩原県を訪れていました。そこで住人達の話を聞くうち、彼らが見る悪夢には内的要因よりも外的要因が関係している可能性に気付きます。その話を臨床心理士達と検討している最中恵梨香からのコールが入りました。テレビ電話で見えた恵梨香の姿や街並みから、美由紀はそこがメフォストの私有地である事を察します。

恵梨香の携帯が接続中の基地局を特定した美由紀は(特定出来るのが凄いんですけど)、恵梨香を救う為萩原県を飛び出します。車では埒が明かないと判断した美由紀は民間の観光ヘリをなかば強奪する形で一気に現地へ向かいます。ちなみにヘリには既に数名の観光客が乗ったままです(;´Д`)。

そしてお約束のように恵梨香がピンチの瞬間に颯爽と登場した美由紀は、いつもの徒手空拳で暴力団組員を叩きのめします。直前に美由紀から日光江戸村のようなアトラクションだと説明を受けていた観光客は大喜びヽ(゚∀゚)ノ。助かったとばかり近寄ってきたダビデですが、観光客は彼を敵の親玉だと思っていますので、美由紀は彼にそう演技するよう伝えます。そこでのダビデの三文芝居が実に笑えます。

「くそう。このままで済むと思うなよ、岬美由紀。いずれ復讐してやる。日本は我々のものだ。ミドリの猿が世界を制す」

「なつかし」「でも誰も知らないと思うけど」

美由紀でなくても「懐かしい」と言ってしまうシーンですよね。あの時はメフィストがとてつもなく得体の知れない不気味な存在に見えましたし、今よりも全編にサイコホラー的ノリが強かったように思います。まぁそれはともかく美由紀とダビデのこういうやりとりは読んでていつもにやりとさせられますね。

その後、美由紀は呼びつけた岸本一尉に観光ヘリの返却を押し付け(ひでぇ)、恵梨香を萩原県まで送ろうとしますが、その車中で恵梨香は陣場が発掘を進めている全ての拠点がフェイクだと見破ります。

本当の埋蔵場所がどこなのかは、実際に陣場が所有している御用金御朱印書を見るしか有りません。美由紀は陣場の精神状態を依頼してきたジンバテック社顧問会計士の大貫にコンタクトを取り、彼の精神分析をするという触れ込みでジンバテック社を訪問します。苦労の末何とか御用金御朱印書の情報を入手したものの、案の定潜入がばれてしまい脱出の際に大貫氏だけが哀れ囚われの身となってしまいます。

ひとまず大貫の奪還は後回しにして御用金御朱印書の内容を解析しようとしますが、専門家でなければ内容の判読は不可能。困っていたところ、恵梨香が播山を紹介しました。3人は早速萩原県の播山家を訪問し、彼の判読結果実際の埋蔵場所が現在萩原県が存在する場所だった事が判明します。

また埋蔵の際トラップとしてディンプルトン・ガスと呼ばれる猛毒を仕込んだ事や、再び埋蔵金を掘り出す際にこの毒素を吸収させる為に大量の頭髪を用意する事が記載されている事も分かりました。

ようするに萩原県は福祉でも何でもなく、陣場が徳川埋蔵金を独占する為だけに作られたものだったわけです。ニート達を大量に住まわせ、無料で使える理髪店をあちこちに用意すれば発掘に必要な頭髪は集め放題です。恵梨香や播山達萩原県の住民は、発掘の為に飼育されていた家畜同然と言えます。

しかし恵梨香や播山達はその事実に発奮する事も無く、むしろより死への憧れに取り付かれる有様。それを咎めた美由紀と恵梨香は口論となり、またもや物別れに終わります。いい加減恵梨香が鬱陶しく感じられて仕方が無くなります(´・ω・`)。

美由紀は恵梨香と心を通わせられない事実から目を背け、ひとまず萩原県に来ていた筈の臨床心理士達と合流しようとしますが、彼らは何故か全員埼玉県浦和市に移動していました。萩原県以上の住民が幻聴に悩まされているとの情報が陣場によって齎されたからです。

臨床心理士達の関心を萩原県から外す為の陽動作戦なのは見え見えですが、ともかく浦和市に急行した美由紀とダビデは、その幻聴の原因が浦和市の下水道処理センター地下に設置されたステレオだった事を突き止めます。

またこの事実から萩原県の住民が見ていた悪夢の原因も、やはり地下から発生している何らかの振動であった事が明らかになります。萩原県で陣場が発掘を行っているのは間違いありません。しかし悪夢を見ている住民の分布図から、美由紀はこの地下に埋まっているのが埋蔵金などではなく、旧日本軍が太平洋戦争末期に廃棄したディンプルトン・ガス弾である事に気付きました。

御用金御朱印書は真っ赤な偽物であり、陣場はそれにまんまと騙され危険な発掘を進めている。臨床心理士達をフェイントで浦和市に誘導したと言う事は、陣場は今晩中には発掘を完了させようとしている筈で、このままではじきに毒ガスが萩原県全域に広がり800万に及ぶ人間が全滅する。

もはや一刻の猶予もありません。しかし萩原県に向かおうとする美由紀を臨床心理士資格認定協会の専務理事である塚田が止めます。彼は事有る度に協会の評判を落としかねない暴走を繰り返す美由紀を苦々しく思っていました。ここに至るまで常に美由紀に対して批判的だった彼は、ここでも同様に事態を警察に任せるよう進言します。

しかし美由紀はそれに従いませんでした。そして自身の気持ちを真摯に訴えます。最終的に塚田はその意思を尊重し、自慢にしていた彼のBMWを使うよう指示しました。彼がこの車を何よりも大切にしていた事を美由紀も知っています。それを提供してくれた塚田の心意気に感極まり美由紀は涙を浮かべました。お約束の展開ですが、やはりこういう浪花節には素直にやられてしまいますね。

その頃恵梨香と播山は萩原県にあるビルの屋上に佇んでいました。恵梨香は「今夜自殺する」いう播山の言葉の真意を確かめる為、一緒にこのビルまで来ていたのです。そんな恵梨香のもとに、萩原県に向かう車中の美由紀から電話が入ります。

美由紀は恵梨香に対し、御用金御朱印書が贋作である事、埋蔵金の代わりに毒ガス弾が埋まっている事、そしてそれがもうすぐ陣場の発掘によって地上にばら撒かれる可能性が高い事を伝えました。

それを播山に伝えると、何と彼はその事実を知っていると言います。そう、御用金御朱印書を偽造したのは播山だったのです。彼はこの偽造により誰かが毒ガスを掘り起こす事を計算していました。そしてこの毒ガスで萩原県のニート達を全滅させ、自分も共に死のうと考えていたのです。

自分の死によって巻き起こされた結果が世の役に立つのであれば、死ぬ事に何の恐怖も無いと主張する播山。何と言う狂気の発想でしょうか。恵梨香はこの衝撃の事実を美由紀に伝えようとしましたが、寸前で播山に殴打され気絶してしまいます。

時を同じくして陣場も発掘の最終段階を見届ける為に萩原県に向かっていました。埋蔵金発掘を急がせる為岩盤に仕掛けたC4爆薬の起爆時間が迫っていたからです。ちなみに例の大貫会計士は既にこの起爆現場に放置済みです(;´Д`)テラカワイソス。

そして暴力団組長達との待ち合わせ場所に辿りついた陣場達の近くを美由紀が運転するBMWが猛スピードで通り過ぎた事で、ただならぬ何かを感じた陣場も発掘現場に急行します。さぁいよいよクライマックスです。

すっかり本性を現した播山は、恵梨香に手械を付けて地下の起爆装置近くに彼女を放置。地上に戻った直後に丁度美由紀が現場に駆け付けます。美由紀はそんな播山を疑う様子も無く、その会話を地下に設置されたスピーカー経由で聞いていた恵梨香は絶望に打ちひしがれます。播山は美由紀すら手玉に取ってしまうのか!?

しかし美由紀は既に播山が今回の黒幕である事に気付いていました。美由紀は播山に御用金御朱印書を見せる前に、フォトレタッチソフトを使ってその文章の一部を消していました。播山との会話の際彼がその点について答えた事で、彼がこの御用金御朱印書を偽造した張本人である事が分かったのです。

播山を追求する美由紀。しかしその場に暴力団員を従えた陣場が現れ、現場は激しい銃撃戦となりますヽ(゚∀゚)ノ。銃撃を掻い潜り美由紀は何とか恵梨香達の居る地下の起爆装置まで辿りつきますが、そこに陣場の用心棒が襲い掛かります。この用心棒を撃退した美由紀は、恵梨香・大貫と共に大急ぎで地上に上がります。

起爆まで後僅か。美由紀は咄嗟の機転で起爆装置近くに転がっていたC4爆薬を使って発掘現場の竪穴を崩落させ、ディンプルトン・ガスが地上に出る事をぎりぎりの所で防ぐ事に成功しました。現場に駆けつけた公安刑事に対し適当な言い訳をして逃げようとした陣場は、それをあっさり見破られて御用。知略を尽くした切れ者の陣場でしたが、最後は実にお粗末でした。こうして萩原県のニート達は美由紀の活躍によってその命を取り留めたのです。ありがとう僕らの岬美由紀!('∀`)b

・・・

読んでいて途中間が開いたり、まとめて読めなかったりでなかなか話に入りきれないところがありましたが、こうして物語の概要を書きながら改めて読み返してみると、今作はなかなか盛り沢山だったなぁと思います。

直近の作品のように過去と今を行ったり来たりでは無く、あくまで現在の美由紀が描かれている事や、何と言ってもダビデの再登場が良かった。「千里眼の死角」でメフィストは一旦終わったように見えましたが、実際は健在でありマリオン・ベロガニアの時代に危うくメフィストから追い出されそうになっていたダビデがグループ企業の幹部に返り咲いています。

また前作「千里眼 トランス・オブ・ウォー」で米大統領に入れ知恵をしていたメフィストグループ・マインドシーク社の女、ジェニファー・レインの再登場も見逃せません。実は播山は彼女のクライアントであり、自殺幇助コースの依頼を受けていたというのです。御用金御朱印書の偽造も実はマインドシークが手を貸していたものだったというのだからこれには参りました。

陣場と同様手玉に取られた形のダビデにとっては面白く無い話ですが、ジェニファーにしても播山のニート殲滅計画に失敗した事で、クライアント(財務大臣?)に約束していた景気回復の約束を果たせずじまい。結局今回は両者痛み分けといった形で決着したようです。ジェニファーは妙に美由紀を意識しているところがあったりして、今後も何らかの形で物語りに絡んできそうですね。

そして恵梨香ですが、全編通して鬱々とした様子が続き読んでいてとにかく辛い部分がありましたが、最後にようやく自己の抱える矛盾に正面から向き合う事が出来ました。もう彼女は美由紀のようになりたいと考える事は無いでしょう。他者との違いが自分にとっての希望である事に恵梨香は気付く事が出来ました。そして対等な存在として美由紀を最高の友達と思うことが出来る、それを何よりも喜ばしい事と彼女は考えている筈です。

最後に二人が「蒼い瞳のニュアージュ」を静かに燃やすシーンはとても印象的でしたね。異なる人生を歩んだ二人が共に読んできた絵本。その解釈は二人とも異なっていましたが、いずれにせよこの瞬間初めて二人はそれぞれの過去と決別する事が出来たんだと思います。

それぞれの試練を超え固い絆で結ばれた二人が、この後新たな冒険で共闘するのを楽しみにしたいと思います。

一つ気になったのは最後に美由紀と戦った陣場の用心棒の事。起爆装置近くに手械で固定して逃げたままなので、当然C4で爆死していますよね。これまで美由紀は基本的に「殺さず」をポリシーにしていた筈なので、あっさり見殺しにしていたのはちょっと気になりました。まぁこの用心棒は何人も殺している極悪人なので仕方無い感じがしますが。

それと結局「蒼い瞳のニュアージュ」で記述されていた恵梨香の両親の死因は黒歴史という事になったようですね(;´Д`)。何かウルトラCで帳尻合わせするかと思いましたが、見事に無かった事にされていました。今後はあまりこういう目立つ矛盾は見たくないところです。

次回は「千里眼 背徳のシンデレラ」です。暫く読めそうにありませんけど・・・
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