FC2ブログ

総帥Diary - 徒然なるままに -

01 «1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.» 03

FC2カウンター

プロフィール

カレンダー

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

GoogleAdSense

月別アーカイブ

カテゴリー

メールフォーム

ブログ内検索

「霊柩車No.4」読了 

霊柩車No.4 (角川文庫)
「ブラッドタイプ」が思いの外ごっついハードカバーだった為、ひとまず「霊柩車No.4」を読んでみる事にしました。ネタバレ注意。
この作品は以前放送していた「ブログの女王」の企画で誕生しました。たまたまこの回は私もテレビで見ていて、初めて松岡さんが喋っているところを見たんですよね。確かに霊柩車ドライバーなる職種が存在した事は今まで知りませんでしたし、葬儀社の対応範疇だと思ってましたのでびっくりしたのを覚えています。

さて今作の主人公はその霊柩車ドライバーである伶座彰光です。冒頭では自殺と思われた男性が実は実の兄に殺害されていた真実を、長い経験によって培われた彼の観察眼が見抜くエピソードが描かれます。

年齢的には一回り上になりますが、伶座は嵯峨と印象が被るところが結構ありますね。色白の痩身、無愛想で素っ気無く他者を寄せ付けにくい雰囲気を持つところなんか特にそう感じます。

伶座は過去に妻を轢き逃げで失っており、刑事訴訟で容疑者の運送ドライバーの立件に失敗した後、道路公団を相手取った民事訴訟にも敗訴。真実究明の為自ら運送ドライバーなったものの、思うように進捗が無く悶々としていた彼をスカウトしたのが有本霊柩車でした。それ以来伶座は霊柩車ドライバーとして数多くの遺体と出会い、彼らを運び続けています。

本編では婚約者を亡くしたニュースキャスターの安倍香織が登場。伶座がその葬儀で霊柩車ドライバーを務めた事から物語が動き始めます。香織は伶座の霊柩車に同乗した際、大手葬儀社である東亜曼荼羅葬儀社の経営する病院の存在について知らされました。

たまたま取材でその病院を訪れた香織は、この病院の入院患者死亡率の高さを知る事となり、治療において何らかの不正が行われていると睨んで伶座に協力を依頼しますが、彼はそれを安っぽいヒューマニズムと切り捨てます。

失意の香織に声をかけたのが、ボランティアで格安の火葬を請け負う火葬場長の今村です。彼は浄土系寺の住職もつとめている人格者で、伶座が信頼を寄せる数少ない人物です。今村の火葬場には墓を建てられない人達の為に納骨堂が存在し、伶座の妻もそこに眠っています。

今村は東亜曼荼羅葬儀社と提携している霊柩車が人里離れた山奥の小屋で遺体を受理し、本牧南セントラル斎場に運んでいる事実を伝えます。この斎場も東亜曼荼羅と密接な関係にあります。

今村の案内でその現場をカメラに収める事に成功した香織は、TV局を動かし不正追求キャンペーンを大々的に展開しますが、逆に何者かの手により伶座との関係をスキャンダルに仕立て上げられ身動きが取れなくなります。

その後、香織と伶座はそれぞれ何者かの手により拉致され本牧南セントラル斎場で生きたまま火葬されそうになりますが、伶座の機転でからくも危機を脱出。そこで二人は衝撃の事実を知ります。何と全ての事件の黒幕は今村だったのです。彼らが火葬されかけたのは今村の火葬場だったのです。

ここからが松岡クオリティ炸裂なんですが、今村は人体のリサイクルと社会的貢献実現を目標とするクタラスコーブなる非合法組織のメンバーであり、その理念に従わず私利私欲に走っていた本牧南セントラル斎場を排除する為に、伶座と香織を利用したというわけです。

今村は遺灰から人工ダイアモンドを精製するプロセスを火葬場内に確立しており、そのダイアモンドで高速道路の表面を滑らかにする研磨機を製作、後々非合法組織を国に認可させる為の保険として道路公団に安価に提供していました。

その後の脱出劇と頭脳戦の結果、伶座がそれに勝利し今村は警察に御用。また今村と道路公団のつながりが明るみに出た結果、伶座が敗訴していた道路公団の民事訴訟とそれにリンクする轢き逃げの刑事訴訟もやり直しとなり、そちらは香織と検察官の機転で勝訴。伶座はようやく亡き妻の墓を建てる事が出来ました。

これでハッピーエンドかと思いきや、最後にクタラスコーブの幹部らしき少女が伶座を語るシーンが登場して終了。うーん、こちらも長期シリーズになりそうな予感がします。

実際、今作が松岡作品初見の方はクタラスコーブの話が出てきた時点で相当呆れ驚いた事と思われますが、これこそが松岡作品の真骨頂でもあります。このノリに付いていければ千里眼ワールドにもどっぷりはまれる事でしょう。

また、今村が伶座に対して「人体とはたんぱく質と水分、脂質などが組み合わさった物質にすぎない」「生を感じるのは脳が作り出した幻想」と語るシーンがあるんですが、このフレーズって千里眼シリーズでも出てきてますよね(確か友里だったと記憶しているんですが)。千里眼シリーズファンとしてはここでニヤリとするわけですよ。

ちなみに松岡作品の文庫版の殆どは小学館から出ていました。「ブログの女王」でも「角川さんには相手にされなかった」みたいな話をしていたんですが、今作にて角川とのパイプが出来たようで、以降刊行された新千里眼シリーズ4作は全て角川から出ています。

そういう意味では松岡さん自身にとっても色々な意味でターニングポイントになる1作だったんじゃないでしょうか。

いよいよ次は「ブラッドタイプ」です。
関連記事
小説  :  trackback 0   :  comment 0  : 

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURL
→http://akahana777.blog63.fc2.com/tb.php/261-b078d49e
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)