赤鼻日記 〜徒然なるままに〜
「後催眠」読了
後催眠 (小学館文庫)
「後催眠」を読み終わりました。他の作品に比べてページ数が少ないですし、思ってた以上に嵯峨が脇役扱いだったのでその点はちょっと残念。以後ネタバレ注意。
でも、松岡作品特有の最後まで話の展開が読めない点や、ページ数があと僅かになってから一気に謎が解明されるくだりは毎度の事ながらカタルシスを感じずにはいられませんでした。

絵美子が事件をもみ消そうとする刑事の圧力に屈せず、自らの意思をはっきり伝えた時、深崎の後催眠は解け絵美子は彼の死を認識します。意識から消えつつある深崎とキスをしたあのシーンは読んでいて何とも切なかったです。

とはいえ細かく見ていくと、深崎が嵯峨や絵美子達にかけた後催眠だけであの話の全ての帳尻を合わせるには無理がありますよね。例えば嵯峨に電話をかけてきた女は、どうみても深崎の後催眠以上の話をしていますし、それを嵯峨と自身の内面との会話だとするのはちょっとムシが良すぎます。

あと、嵯峨は阪神淡路大震災発生時に携帯を持っていなかったからセンターと連絡が取れなかった為、それを期にPHSを持つことになった、という描写が「催眠」の中でありました。時系列的に考えても「後催眠」冒頭で彼が携帯(PHSとは表記無し)を持っているのは矛盾しているでしょう。あのシーンでは携帯を持っていないと話にならなかったのは分かりますけど(;´Д`)

でも松岡作品を楽しむには、そういった諸々に関する細かい突っ込みは忘れて話にのめり込むのが賢い選択なんですよねヽ(゚∀゚)ノ


というわけで、次回は「マジシャン」です。
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